2012年10月20日土曜日

中国のサッカー:中田 イン 杭州


 杭州に「岡ちゃん」こと岡田監督が就任したのは今年の始め。
 「弱っちいチームを鍛えてがんばっている」と、割かし上海では暖かく見られているようだ。というのも上海には「申花」というプロチームがあり、今期はアネルカとドログバの超大補強で余裕綽々な面もあるのだろう。もしくは降格争いに属しているチームに対する慰めか?
 現在全16チーム中、上海申花は9位、杭州緑城は12位である。どっちもどっちか…

 そんな杭州緑城に、今日は中田英寿がやってきた!というのが話題になっていた。
 実は中田は中国でもスゴく有名だ。選手としてもモチロンの事、引退後の動きもしっかりとチェックされているのがすごい(中国語版エスクワイアの表紙で半裸になったりもしている)。もちろん中田も中国のファンサービスをと、中国版ミニブログの「微博」にもページをもっており、英語や日本語でコメントを入れたりしている。が、今年は1月1日の「HAPPY NEW YEAR!!」のコメントを最後に音沙汰がない…。それでも10月20日現在、2828201人のファンを抱えている。

 中田は今回の訪問で、リップサービスかどうか分からないが、「杭州緑城のグラウンドは、世界でもトップクラスにいいコートだ」、というコメントを残している。日本のどのチームのものよりも、ひいてはイタリア、イングランド、はたまたバルサのグラウンドにも引けを取らない、と言うコメントに、ちょっと気になって杭州まで行ってみたくなってきた。

 今日は黄龍で貴州のチームと試合があり、中田はそれを見て日曜に日本へ帰る、というスケジュールらしい。黄龍と言えば、日本では九寨溝の名前で有名な、中国を代表するめっちゃきれいな世界遺産のあるところである。今は観光にも最適なシーズンで、中田むしろ観光のついでに来たのか?!と勘ぐってしまうのは自分だけか?

 岡田監督はといえば、杭州のU-17、U-19の監督にも就任し、コーチ陣を今回日本から呼び集め、もともとの中国コーチ陣を実質解雇するようなカタチになりそうだ。こんな時期だし記事の内容も、どうしたって「日本人に解雇されて行く先を無くしたかわいそうな中国人」的な書かれ方をされているので、岡ちゃん大丈夫かな、と思ったが、記事へのコメント欄には、割かしチームの日本人化に賛成の意見が多かった。
 この時期ありとあらゆる日本のwebページが荒らされている中で、こんな歓迎ムードなのはそれだけ中国サッカーへの不信感と日本サッカーへの羨望があるのだろう。
 記事を見る限り、中田も非常に好意的に受け入れられているようである。がんばれ岡ちゃん!

 杭州緑城×貴州人和、現在ハーフタイムを迎え1対1。


中田英寿与冈田武史亲切交流


2012年10月18日木曜日

中国の『江南スタイル』



 世界中で狂ったようにヒットしていると騒がれる韓国のPSYによる『江南スタイル』は、中国でも例に漏れずヒットしているようだ。

 上海の最有力芸能情報誌『南都娯楽』の今週号の表紙を飾り、且つしっかりとその熱狂ぶりが巻頭8ページの特集を組まれるにまで至っている。もちろん韓国語は早々と中国語版に置き換えられ、カラオケでも絶賛選曲中らしい。PSYは中国では「鳥叔」と呼ばれ相当に親しまれているようだ。

 この曲のタイトルにもなっている歌詞「オッパ、カムナムスタイル!」の部分は中文版ではなんと、「偶把肛门塞!(人形で肛門を塞げ!)」と翻訳され中国人のドギモを抜いた。

 恥ずかしながらつい最近ようやくこの熱狂を知った私は、同僚に「江南スタイル知ってる??」と聞いてみた。「モチロン!」という彼はなんとケータイにダウンロードまでしていたのだった。

 一方で日本の状況を知らない私としては、竹島の件もあったしこーいうの入ってきてるのかなあ、と懸念してみたが、案の定?たいして盛り上がってないようですよね??そんな日本の「江南スタイル」の状況を分析した記事があったので下記にリンクを貼っってみた。ご参考いただきたい。

 やっぱりメディアの情報工作って恐ろしい。

中央日報:「江南スタイル」日本でヒットしない理由は?=米紙 


中国孤立中


 中国では今のトコロ今回の国政の失敗を声を大きく言う人はあまりいない。

 というのも国への批判は共産党への批判であり、それはあってはならないこととして声を大にさせない国政をとっているからだろう。

 とはいえ、今回の日本への多数の「暴挙」は、どうしようもなく国際社会に向け「中国ってやっぱりそーとーヤバイよね」というダークネス中国のイメージを決定的に印象づけたようにも思える。そういう「無法」の「ヤバイ」集団としての認識は、現在の国際社会において非常に「マズイ」立場に追い込まれてしまうコトに繋がりかねない。現に、「無法」の「ヤバイ」集団としての認識された中東の某国家は、「合法」と「正義」の名目のもと、実に「堂々と」国際社会の面前で「処理」されている事実がある。

 であるならば、それを避けていこうとするならば、これはなんだかんだ国民が「中国ってみんなが思っているよりもずっとまともでステキな国なんですよ」という声を上げ、国は党のあり方が多少なりとも変化していく事を余儀なくされようと、事実上国民の声を聞いてる、「すごく民主的な合法国家ですよ」、という姿勢をアピールしていかざるをえないのかもしれない。それが国策として作られた「ウワベの民主主義」であろうとなかろうとだが、こうも国際化してしまった中国では「ウワベ」は簡単に見破られかねないので、ソコはある程度「腹をくくる」必要があるかもしれないが。

 既に経済成長の行き詰まりが決定的になりかけている感のある中国で、国際社会からの制裁は非常に不利だし、もう少し「いい子」を演じてみてもいいのではなかろうか?と個人的には思うのだが、根がジャイアン的な中華思想ではなかなかそれではメンツが立たないのか?

 外からのダークネスなイメージはどーにもならない事実なのだが、中国国内的にはそうした見られ方は「被害者」と受け止められてしまうのもまた困ったジャイアンなのである。


こんな記事もありました:アメリカ(在住日本人)目線の中国 by MSN

2012年9月25日火曜日

デモが止んだホントの理由


 日本製品の購入を控えよう!
 なんて言う話があるようだが、実際のところ上海で生活しているとそんな事いっさい忘れてしまうくらいまったくもって何も変化を感じられないくらいである。

 一昨日の日曜日にユニクロに行ってきた。上海の中心、南京西路にあるフラッグショップである。

 開店前には入り口付近にパトカーが止まっていたり、警備の人が立っていたりなんだかやっぱりいつもとはちょっと違う重々しい雰囲気をかもしていたが、開店してみればそんな危惧は粉々に吹き飛ばされるくらい、みじんも感じさせない大盛況ぶりをみせていた。

 中国における反日デモは、例の「満州事変」の9月18日をピークに、突如ピタリと止んでしまっている。
 この理由は、反日デモの破壊行為を危惧した政府が押さえ込んだ結果、と報じられているが、実際のところは、それだけではないようだ。そもそも破壊行為自体、もともと政府は見て見ぬ振りをしてきている訳で、その懸念だけではココまで完全にデモを封じ込めるのは難しいはずである。

 最大の理由は、実のところ今回の「反日デモ」が、一部「反政府デモ」へと変わっていった事、にあるようである。

 普段こそはナカナカ表に出てこないので分かりずらいのだが、反政府思想は今やあらゆるところに溢れているようで、こうした何らかの「きっかけ」をかわきりに、突如表面に現れる事があるようだ。このような勢力が大きく盛り上がってしまうと、事態はかつての「天安門事件」のようにトンでもない事になりかねないし、今や完全な国際社会になっている中国ではアノ頃のような暴挙はもはや許されない状況なのだ(もちろん当時だって許されないのだが)。

 従ってデモを起こすというのはある意味政府にとっては非常に危険な行為でもあり、普段はこのような「大勢が集まって何らかの主義、思想を発信する行為」は禁止されているのが現状である。

 そんな訳で大規模デモの周りには必ずと言っていいほど、警察が取り囲んでいる。何か異分子がシナリオに無い行動を起こそうものなら、すぐにモミ消してしまえるようになっているのである。今回、デモが突如押さえ込まれた理由としては、この反政府分子の勢力が、そもそも思っていた以上に大きかったため、という風にも考えられそうだ。

 また、デモが急になくなったもう一つの大きな理由として、そもそも反日デモ自体が、政府が仕組んで作り上げたものだから、というコトが挙げられる。

 今や政府を擁護するようなカタチの思想活動として、「国民が主体になって行うデモのようなもの」は、「起こりえない」といいきれるくらい、一般人の政府への不満は大きくなってきているようである。今回のデモに関しても、集まったのは結局のところ地方から政府がカネで集めた出稼ぎデモ要員が主体となっていたようである。だからこそ政府の意志で「ピタリと」デモを完全に押さえ込む事ができるのである。

 今回地方都市を中心に多発した日本車破壊行為にしても、同じような事が言えそうだ。先日の報道では、実はかなりタチの悪い連中が仕掛けているようで、破壊行為にまぎれて車上荒らしをしていたグループの一部が逮捕された、というのがニュースになっていた。

 しかしながら、これは「中国は正しいカタチで『抗議活動』を行っており、破壊行為を働いているのは『政府とは全く関係のない輩』である」と国際社会へアピールする為のパフォーマンスすぎないようだ。

 日本車破壊行為が地方都市にしか起きていないのは、結局のところ上海や北京、香港などの国際都市でこのような野蛮な行為をしては国際社会への影響が大きすぎる、というのが分かりきっていた事が原因で、わざと破壊行為は地方都市を中心に、と決め込んでいたとしか考えられない。

 報道というのはおもしろいもので、デモのシーンを流して「どこどこのデモの様子」といってしまえば、その「どこどこ」の状況はもう「ヤバイ!」と思えてしまうものなのである。ところが実のところはどれほどの規模なのか、実際現地でその状況を感じてみなければナカナカに分からないのが事実だ。

 だいたいからしてメディアは平和な風景を映しても「ネタ」にはならないので、結局「絵になる」モノばかりが集められ、受け手側はついつい「なんかヤバいんじゃあ!?」と思ってしまうことになるようだ。

 とりあえず、上海は平和ですよ、とココでは私自身が感じた「絵にならない」報告をしておこう。

9月23日日曜日、大盛況のユニクロ上海南京西路店の様子

2012年9月22日土曜日

『将棋盤から飛び出した駒』


 「知識人」というのはナカナカおもしろい表現だとおもう。「知識」ってフツーは誰にでもあるはずなのに、「知識」を取り上げてくくってしまうってコトはそーとーな「知識」に溢れているのか、それともその他大勢がおバカだと言いたくてしょうがないのか。

 中国では「知識人」のことを「知識分子」と呼ぶようだ。文革の頃は「知識分子」が主な標的になったのはよく知られている事実である。

 現代中国を代表する「知識人」として今や絶大な支持を得ている韓寒さんをご存知だろうか?
 文化人としての面が取りざたされるが、彼はF1レーサーとしても有名である。そして驚きなのはなんと1982年生まれである、という事実である!なんとまだ若いのだ!
 昨年のクリスマス前後には中国についての思想を文章にして3日連続で発表したり、都度都度話題をかっさらう「時代の人」なのである。

 そんな彼が、先日の9月17日に、最近の島問題に触れた文章を自身の微博に発表している。
 タイトルは『跳出棋盘的棋子(将棋盤から飛び出した駒)』というもので、非常に興味深い内容だ。コレまた長いのでココで全文を紹介する事は避けるが、文章の最後の部分だけ取り上げて紹介したい。

8、 
 愛国のコートをまとったからって同胞に危害を加えたり、好き勝手に暴力を発散していいなんて思っちゃいけない。たとえ他の人がだまって見過ごそうと、そんな事を続けていたって自分自身にいい事なんてありゃしない。

 主人は未だに酒瓶をふるまっているのに、あなたはとっくに酔っぱらってしまった。主人がようやく自身のコップに酒を注いだ頃には、あなたはもう泥酔で取り乱してしまっており、それを主人は快く思わない。

 主人はあなたに「ほろ酔い」であってほしいのだ。永遠のほろ酔い。「ほろ酔い」は催眠にかけやすいが、暴れ回られては危険を招く。

 将棋盤から飛び出した駒は、たとえ国旗を羽織ろうと、結局のところただの捨て駒にすぎない。



2012年9月20日木曜日

『文革まであと一時間』


 デモの報道は世界各地で行われているようで、やっぱりそれに付随するように世界各地で反日デモが現地の中国人によって行われたようである。

 一方で私の周囲の中国人は、今回の出来事に関してかなり冷静な態度を保っている。日本人の友人を持ている私の友人はさすがに今回のデモに参加したりする人間はいなかったが、そんな彼らを差し引いても、周囲の中国人は非常に冷静に見ている、というのが私の印象である。

 先日のブログに紹介したレストランのウェーターしかり、私の住んでいるアパートのまわりの人たちも、いつも通り会えばニコリと「ニーハオ」を言ってくれ、その度に心がホッとする。

 昨晩中国人の友人がミニブログでシェアしていた記事が興味深いのでココで紹介したい。
 タイトルは『第二次文革まであと一時間』というもの。(内容は長いのでざっくり要約、原文は文末に。)

 「あの」文化大革命ーたくさんの民間人、知識人が殺され、皆が貧困に苦しんだ暗黒の革命ーが過ぎ去って以来、何が変わったか?
 既にあの「文革」以来30年が過ぎ去っているのに、相変わらず言論は抑圧され、紅歌(共産党讃歌)が歌われ、共産党スローガンが叫ばれ、数々の不条理な破壊行為が黙認されている。
 実際のところ我々の心は、あの「文革」以来、実はまだほんの「1時間」も経っていないのかもしれない。

 現在、我々は尖閣諸島をはじめ数々の対外問題に直面している。それでも、今我々が抱えている「文革」の病に比べれば、私には取るに足らない問題のように感じられてならない。

 今後2、30年のうちに、はたして文革を根底から消し去る事ができるだろうか?
 私は決して楽観しない。
 なぜならホンの「1時間」の間に、一切合切が変わることができるからだ。
 あらゆることが起こりうる。

 今、私たちと「文革」との距離はたった「1時間」だ。
 だけれども、明日はどうなるか、誰が分かるだろう。

 私には分からない。
 私には全く分からない!


 この内容、今日もう一度確認しようと彼のシェアしたページを覗いてみたところ、案の定すっかり消し去られていた。(この内容はそれを見越して保存しておいたものである)

 「文革まであと1時間」という興味深い内容だが、私は私自身が身近に感じる中国のみなさんの暖かさの方を信じていたい。

 

2012年9月18日火曜日

9.18(満州事変)@上海


 9.18事変、日本で言うところの「満州事変」があった今日は、上海でも早くから大規模デモの計画がされており、実際予定通り遂行されたようである。

 上海の日系企業は、多くが今日は休日自宅待機となっており、私の勤める会社も例に漏れず自宅待機となっている。そんなワケで私的にはチャンスとばかり、今日はクレジットカードの審査と、ジャズフェスのチケットが来るように手配しておいたのであった。

 反日一大デモの計画のその日に、日本人の自宅まで営業しにこなければならない中国人もかわいそうだが、こちらだって見ず知らずの中国人をこんなに世間が「荒れている」と言われる時期に家に招き入れるのは気が引けもする。実のところ内心ちょっとそわそわしていたのだが、どちらも反日のデモが行われているとはまったく感じさせない非常に普通の対応でやってきて、去っていった。 

 ただ、クレジットカードの方は申請したはずのカードの「申請書が切れてしまった」という訳の分からん理由で、申請したのとは全く別のしかもプラチナカードの申請書を持ってきたので、丁寧にお断りし帰ってもらうこととなった。チケットの方も4枚頼んでおいたはずがたった2枚しか来なかったので、「やり直し」をお願いして帰ってもらうことに。

 こんな風に、段取りの悪さも完全にいつもと変わらず、平穏な上海の一日を今のトコロ過ごせている。

 先ほど牛乳を買いに近くのスーパーまで行ってみた。こちらはわざわざ着ていたユニクロのTシャツを脱いで無地のTシャツに着替えてから行ったのに、町中フツーに日本車は走っているは、ヤマザキパンの紙袋を持ったおじさんは平気で歩いているは、普段と全く変わらない感じであった。

 上海でも場所によってはかなりの人数を集め、反日集会をやっていたらしいが、なんだかんだそれも結局一部の人たちの話で、大部分の上海人は今のトコロは冷静に傍観しているようだ。

 ちなみに「9.18事件」をグーグル日本で検索してみると満州事件ではなく全く別の「アイドルマスター2」とかいうゲームの件が出てきてしまうトコロに、両国の歴史問題の捉え方にも大きく差が出ているコトを強く感じさせられるのは私だけか?

 日本と中国、アメリカも加わってどのように収拾をつけるのか見物ではあるが、影響ををモロに受けるこっちに住んでる日本人の一人として、取り急ぎ、なんとかしてもらいたいものである。

中国最有力検索サイト「百度」の本日のトップ画面は、尖閣諸島に中国の国旗を立てたデザイン