2012年9月17日月曜日

ホントの上海の反日感情は?

 中国が「タイヘンなコト」になっているらしい。
 というのを何人かの日本の友人から聞いた。

  上海に住んでいる限り、さほどその「タイヘンなコト」はよくわからない。もちろんここでいう「タイヘンなコト」は、今回の「尖閣諸島」をめぐる両国の対立と、それに伴う日本へのバッシングについてである。

  私の住んでいるここ上海の静安区ではまだ今のところそこまでの激しさは感じられない。この週末にはようやく始めて上海で半日デモが政府の指導の下敢行され、また今度の火曜日にはより大規模なデモが行われるようである。ニュースではかなり「小日本」についてあーだこーだ騒がれているようだが、普通にきちんと教育を受けている沿岸部大都市籍を持っている人たちは割と冷静なようだ。  

 今日は嫁と近くのイタリアンに行って昼ゴハンを食べたのだが、そこのウェイターのおしゃべり好きな上海人の男性は、私たちのテーブルに来るたびに今回の反日デモの件をいろいろ好き勝手しゃべっていった。彼曰く、今回の「游行(デモの事をこのように言う)は、政府が集めた地方の人たちで、上海人はそんなこと絶対にしない。もうすぐ国の代表が変わるので、その前後で起こりうる政治への不満の矛先を日本へ向けようとしているにすぎない。」というコトであった。

  おもしろいのは上海人は必ずと言っていいほど「上海人はそんな事しない」と、「上海人」という部分を強調しするトコロである。同じ事は「北京」でも当てはまり、やっぱり北京でも何かと犯罪やら何やらがあるとそれは全て「外地人」がやっていることで「北京人」はそんな事しない、ときっぱり言い張る。真実のほどは定かではないが、確かに今は生粋の「上海人」「北京人」よりも「外地人」の人口の方が圧倒的に多くなり、特にそういった出稼ぎでくる「外地人」は教育も行き届いていない事もあり、マナーも悪く、中には犯罪を起こす輩がどうしてもいるのだろう。

  今回と同じような事が、ちょうど7年前にも起こっているという。日本大使館の周りにデモが終結し、ガラスを割ったりした、というのだ。当時ウェイターの彼は学生だったそうだが、学校の先生は「間違ってもそういうものに参加したりしないように」と釘を刺していたそうだ。  そんな訳で中国にいるとどうしても対外的な政府のパフォーマンスと、本当の現地人の声との2種類を聞き分ける必要が生じてくる。

  その反面日本は「報道こそ全て」といわんばかり、国民の「民意」は全て報道と共に「右へ習え」な状態であるようで、むしろ心配になってくるのは私だけか? 下記は両国の国民感情を表したグラフである。 これまた結局どこまでが参考になるのか分からないが、一応タイムリーなので載せておこう。
  http://news.sina.com.cn/c/t/20120914/181341.shtml

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