2012年11月11日日曜日

続・北京マラソンに参加したい?


 昨日の北京マラソン日本人不参加の件、早速だけれど進展があった。
 昨日ニュースをトップ欄に報道していた新浪の報道である。新浪はミニブログ「微波」の大本で、「微波」に登録しているとケータイに勝手にニュースが送りつけられてくるので、すぐに分かってしまうのである。
中国田:北京拉松未拒日本人参(新浪新

 北京マラソンはいつでも世界に向けて門戸を開いていますよ!ぜひぜひ参加してくださいね!という内容で、決して「参加拒否」などしていない、とのこと。
 日本のマスコミにやや大きく扱われてしまったのに向けて、対応を方向転換するカタチとなったようだ。
 現在は国籍選択欄にしっかり「日本人」という枠が出来上がっているようで、いつでも参加してください、という話。

 ただし、である。

 11月8日の登録開始第一日目にして12000人を超え、北京時間の11月11日11時23分現在までに29245人の登録があるという。北京マラソンの規模は30000人となっているところを考えると、もう時既に遅し、という感じ。
 もしもココまで計算された日本人参加拒否劇であれば、大変に「アッパレ」なのであった。



北京マラソンオフィシャルサイト(登録はこちらから):


世界一有名な日本人?




 今日カルフール(大型スーパー)に行ったら書籍コーナーのランキングになんだか見た事のある絵が。
 これってもしかして「ちひろ」さんじゃあ??っと思い手にとって見ると、なんと本はあの、黒柳徹子さんの「窓際のトットちゃん」なのであった。
 
 「トットちゃん」は中国語では「小豆豆」と訳されている。「dou」という「トット」に近しい音と「豆」の持つ「小さい」、「かわいらしい」イメージが重なって非常に「いい訳」のような気がする。

 表紙の帯には「连续8年位居全国畅销书排行榜(連続8年全国書店売り上げランキング入り)」と言う文字と、「入九年制义务教育小学本(九年生義務教育小学校教科書入り)」、「年度最有价值图书(年間最も価値のある書籍)」という栄誉ある文字が高らかと踊っているのであった。

 反日とか、日本製品の閉め出し、とか言われているものの、教育に使われているのが日本の書籍、だという現実を目の当たりにすると、なんか少し「ホッと」救われる気分になる。
 教育の部分では、「いいものはいいもの」として、国籍問わずに受け入れている現実があるのだ。
 こーいうことって結構根深い問題になってきそうだから、やっぱり子供の教育に「政治的な問題」を挟み込むのはやめるべきで、トットちゃんは反日の壁を越えるスーパー少女としてこっちもなんだか誇らしい気分にならざるを得ない。

 帯にはさらに「33種類のコトバで全世界で刊行される」とも書いてある。まさに世界一有名な日本人の一人として「トットちゃん」が君臨していると言っても決して言い過ぎではないようだ。
 まあ「小豆豆」と訳されたトットちゃんはもはや日本人ではなく中国人化されているかもしれないが。



日韓「Do You Remember?」の件



 今日の新浪ニューストップ欄に、「日本右翼在美登广告描述慰安妇遭遇为卖淫」というニュースが掲載された。この記事の内容を簡単に説明すると「日本の右翼がアメリカの広告に『慰安婦は実は売春でした』という記事を載せた」という内容である。

 「Yes, We remember the facts.」というタイトルで日本の39人の自民党、公明党、無所属の極右翼などがニュージャージー州の地元新聞に上記の内容の広告を掲載した、というもの。

 韓国の知識者層が「Do You Remember?」という見出しで慰安婦問題をアメリカの新聞に掲載したが、ちょうどそれに答えるようなカタチになっている。

 日本でニュースになっているのかな?と思ったけれど、やっぱり大きくは取り上げられていないようではあるが、こんな記事を見つけたので掲載
櫻井よしこ氏ら有識者が米で慰安婦の意見広告、韓国で「歴史の歪曲!」と物議に(livedoor News)
http://news.livedoor.com/article/detail/7126010/?utm_source=m_news&utm_medium=rd

 今回のニュースを面白がっていいかどうかという問題はさておき、個人的に面白がれるポイントは、「他国のメディアを使って世界に向けて政治的な主張を発表する」という方法である。

 そして韓国側の広告が写真を大きく使った表現なのに対して、日本側の広告が、文字だけのいわゆる「新聞記事」的な内容だった事、もチェックポイントの一つ。韓国の出した広告が表現的にいいかどうかはさておき、また、日本右翼の広告も、内容はさておき、もう少しグラフィカルな方法ができなかったのかなあ、と思ってみたりもする。政治に携わる人たちの中にはまだ「グラフィックのパワー」を意識している人たちが少ないって言う事か?

 お金さえ払えばこのような広告が、たとえその国のニッチな主張であったとしても、あたかも大多数の意見であるかのように伝わりかねない、ということが起こってしまうのである。

 そして今回のような、「他国のメディアやら何やらを使った政治的な広告合戦」が今後もっと増えていくような気がして来そうな気もしつつ、広告にちょびっと携わる人間の一人として、警鐘を鳴らしておいた方がいいかもしれないと思い、あまり中国に関係ないかもしれないが、ここに少し取り上げてみたのであった。


北京マラソンに参加したい?



 「北京マラソンに日本人参加不可」の記事が日本のサイトでも取り上げられた。

 中国のサイトで実際のところを確かめてみると、確かにココに書かれているように日本人の登録はできないようだ。こちらの新聞でも北京マラソンに日本人出場禁止のニュースが掲載されている。



 記事ではその理由として「日本選手の安全を考慮して」という事になっている。もちろん42.195キロを日の丸をつけた選手が走り切るのに、今の中国では「何が起こるか分からない」というのがホンネのところで、もしかしたら選手や関係者の方がむしろ「ホッと一息」ついていたりするかもしれない。そういった意味で今回中国新政権発足直後に取るべき安全策としては「正しい選択」をとったと言えるだろう。

 北京と言えば、先日大雪でいろいろ大変な事になったのが記憶に新しい。それに加えて最近の深刻な空気の悪さを考えれば、関係者の安堵の息もひとしきり大きいかもしれない。
 とはいえやっぱり政治的な問題が民間やスポーツにも影響してしまう、というのはなんとも悲しい話である。

 実は上の記事には、「日本人でも借りに中国もしくはその他の国籍を欄を選択すれば出場する事ができる」とも書いてある。この大会の為に一生懸命練習を重ねてきた人は、この方法で参加してみるという裏技があるようである。
 ちなみに同じくこの冬計画されている上海マラソンも、日本企業の協賛が取り消しになっているらしい。が、日本人参加不可かどうかについては、まだ報道が無い状態である。

 そんなこんなの「日中問題の悪化」からもう2ヶ月が過ぎようとしており、こっちでは庶民的にはだいぶこの問題を「まだなんかやってるの?」という飽き飽きした気分が蔓延してきているように思える。



 写真は本日の伊勢丹1F催事場のジャパンフェアの様子。いつも通りの大盛況ぶり。
 今日はその後「がってん寿司」で夕食を食べて帰ることに。板前さんは、「反日の影響?ありますね〜」と言うものの、土曜の夜だけあってか店内はそれを少しも感じさせない満員だった。


2012年11月8日木曜日

『江南スタイル』訂正




 韓国人ミュージシャン、PSYの『オッパ!江南スタイル』のことを先日触れたが、そこで紹介した中国語について誤りがあったのでココで訂正しておきたい。

 『オッパ!江南スタイル』の中国語を『偶把肛门塞』と表記し、その日本語訳を『人形で肛門を塞げ』というように記載していた。ここで問題となってくるのは「偶」の訳し方である。
 「偶」は確かに「人形」という意味がある。が、最近インターネット上では「我(Wo)」、つまり「私(わたし)」という意味で使用されるのが主流なようだ。というのもどこかの方言で「偶」の発音と「我」の発音が同じだから、とかいうのが理由らしい。

 そんな訳で正しい日本語は『私は肛門を塞ぐ』ということになるのであった。誤解させてしまったみなさま申し訳ないです。まあとはいえ、結局「肛門を塞ぐ」部分は同じですね。

 最近は他にもいくつかバージョンの翻訳が出回っているようで、合わせて面白いので紹介しよう。

『欧巴,肛门!』:「欧巴=オッパ(韓国語の音訳)・・・お兄ちゃん、肛門を塞いで!」
『我爸弄死他』:「おとうさんはヤツをヤったばかり」
『没怎么去爱?』:「金が無いのにどうやったら愛せる?」

 ネット上の何だか分からない怪しい中国語は、無理に理解しようとせずに、最近の傾向をとりあえず勉強してみた方がいい、という教訓なのでした。

下記に『偶把肛门塞』版の歌詞を翻訳せずに転載。

偶把肛门塞!!!
肛门塞!!!o(* ̄▽ ̄*) 

两斤卤蛋~塞了 应该就去
尿检!!!Σ( ° °|||) 
扣屁汉家里邀友 安能碰到in the 
尿检!!!Σ( ° °|||) 

把咪奥妙信 你不搞我基能
尿检!!!Σ( ° °|||) 
in the 
尿检!!!Σ( ° °|||)  

哪能下流 ~\( ̄▽ ̄)/~
娜姐能摸嘛? 
裤裆下露 我真下流 ~\( ̄▽ ̄)/~
扣屁西evil 叫你挖屎啊达令 
都酸了 ~\( ̄▽ ̄)/~
怕你阿妈洗脚也怕酱爸露
都酸了 ~\( ̄▽ ̄)/~
裤裆酸了 ~\( ̄▽ ̄)/~

下流的我! 
下流死的我!!
哭了
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~
哭了怕不 
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~

下流的我! 
下流死的我!!
哭了
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~
哭了怕不 
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~
七根木条轮着搞基搞不搞!!!!!搞!搞!搞!
搞搞搞搞搞搞搞搞搞!
偶把肛门塞!!!!
~

肛门塞!!!o(* ̄▽ ̄*)  
偶偶偶偶 偶把肛门塞!!!!
~
肛门塞!!!!o(* ̄▽ ̄*) 
偶偶偶偶 偶把肛门塞!!!!

~~~~~( ´ ω`)/
塞个死累的o(*////////*)q
偶偶偶偶 偶把肛门塞!!!!
~~~~~( ´ ω`)/
塞个死累的o(*////////*)q 
偶偶偶偶థ౪థ  诶诶诶诶诶诶诶!

捅舒克 艺妓们 让他们不能
尿检!!!Σ( ° °|||)
以太他媳妇猫咪要等 morning不能
尿检!!!Σ( ° °|||)
他要去买猛犸囊 处波动摇号尿检!
苦等 根夹
尿检!!!Σ( ° °|||)

哪能下流 ~\( ̄▽ ̄)/~
纯洁那么wow记嘛~
铁挠撸 伤了 ~\( ̄▽ ̄)/~
这钢这纳 酱米钱挖泥咯 酸了 ~\( ̄▽ ̄)/~
girl 你有破洞 飒飒滴我痛不痛啊?
三猛汗!!!
苦了三猛汗!!!

下流的我! 
下流死的我!!
哭了
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~
哭了怕不 
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~

下流的我! 
下流死的我!!
哭了
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~
哭了怕不 
~\( ̄▽ ̄)/ ~~\( ̄▽ ̄)/~
七根木条轮着搞基搞不搞!!!!!搞!搞!搞!
搞搞搞搞搞搞搞搞搞!
偶把肛门塞!!!!(* ̄︶ ̄)y 
~

肛门塞!!!o(* ̄▽ ̄*)  
偶偶偶偶 偶把肛门塞!!!!
~
肛门塞!!!!o(* ̄▽ ̄*) 
偶偶偶偶 偶把肛门塞!!!!

~~~~~( ´ ω`)/
塞个死累的o(*////////*)q
偶偶偶偶 偶把肛门塞!!!!
~~~~~( ´ ω`)/
塞个死累的o(*////////*)q 
偶偶偶偶థ౪థ  诶诶诶诶诶诶诶!

we 能弄!
korea 哪能弄?
baby baby 哪能摸? 就哪能弄!
we 能弄!
korea 哪能弄?
baby baby 哪能摸? 就哪能弄!
要往哪塞!!!!!!థ౪థ 

偶把肛门塞!!!!

诶诶诶诶诶~~~~~( ´ ω`)/
塞个死累的o(*////////*)q
偶偶偶偶 偶把肛门塞!!!!
~~~~~( ´ ω`)/
塞个死累的o(*////////*)q
偶偶偶偶 诶诶诶诶诶诶诶!
偶把肛门塞!!!

2012年10月27日土曜日

神秘の国~日本




 日本にいると日本っていう基準が「普通」だと思ってしまうところだが、やっぱり外から見れば違和感やらを持ってみられる事って多々あるわけだ。

 個人的には特に国外に住むようになってから、日本は「世界的にみてナンか不自然な国」だと感じるようになった。
 強いて言えば、「きれいすぎる」というところに違和感を思っているかもしれない。というのも私の場合、日本に帰ると花粉の有る無しに関わらず急に鼻炎が発動し鼻水が垂れて仕方なくなる(笑)。中国人に言わせると、それって日本が「きれいすぎる」せいだそうだ。中国の大気汚染の方が日本のきれいさに比べて「求める価値がある」とは思えないが、アレルギーの発症は非常に困る。

 そんなコトを考えさせられる特集が中国のネット上に組まれているのを日本人はあまり知らない。しかもコレ、中国最大手検索サイト「百度」のニューストップにかなり長い事乗っかっているので、中国人の中ではきっと非常にメジャーな「日本」になってきているコトだろう。

 このサイト、ただ写真を集めただけなのだが、確かに日本人が見ても不思議な光景がたくさんあり、結構面白い。というか目の付け所がいいのかなんなのか、カナリ笑える。やっぱり日本って変な国だなあ、と思い知らされながら、こんな不思議な日本文化に育まれたことを誇りに思ってしまう私はやっぱり日本人なのである。

神奇的国度 拍你不知道的日本(神秘の国 あなたの知らない日本の実録)

2012年10月20日土曜日

上海にコンランショップができた!



 上海にコンランショップができた!
 というので、早速嫁と視察へ。というかかなり嫁に引っ張られて視察へ。
 宜山路という家具屋や建材屋がやたら集まったエリアに、ちょっとオシャレなお店を集めたたたずまいの建物があり、コンランショップはその中にひっそりとたたずんでいた。
 
 「ひっそりと」というのも、ココ、土曜の昼過ぎという絶好の時間帯にほとんど客がいない。建物全体を眺めても片手で数えられるんじゃあ、というくらいに人がいない。確かにまだできてない店舗とかもあり、本始動ではないもかもだけれど、これじゃあちょっと経営大丈夫??という気分だ。

 中に入ると、久しぶりにホンモノのデザイナーズ家具達を前にして、やっぱりホンモノって素晴らしい!と思いしらされる。中国最大のECサイト「淘宝網」で「イームズ」を探せば、それこそ100元代でイームズチェアが出回っているのである。レプリカというか、海賊版というか、パチモノというかだが、コレだけ安く出回っていれば、お金のないフツーの人たちとしては「まあいっかな」とついつい購入してしまうのも分からなくない。というかスゴーく分かる(笑)

 コンランのあるこのスペースには、BoConceptとかNatuzziとか、いわゆる「好い」デザインで有名なお店のホンモノが並んでいるところが画期的といえるかもしれない。
 いままでネームバリューの無いセレクトショップはあったものの、こういうホンモノの店は非常に少なかったからだ。今や「車」にしても「ブランド品」にしても、「ホンモノ」が溢れ、中国の消費者もはっきり言っていままでの「ニセモノ」では満足できなくなってきている、という背景が見え隠れする。
 
 天気がいいのでチャリンコで出かけたが、帰りはサドルの固さでひたすらにお尻が痛くなり、立ち乗りで帰宅。上海はアップダウンがないのでチャリンコには優しいのだが、チャリンコはお尻には優しくなかった。

並木道をさっそうと走っていく嫁

上海コンランショップオフィシャルサイト:http://www.conran.cc



中国のサッカー:中田 イン 杭州


 杭州に「岡ちゃん」こと岡田監督が就任したのは今年の始め。
 「弱っちいチームを鍛えてがんばっている」と、割かし上海では暖かく見られているようだ。というのも上海には「申花」というプロチームがあり、今期はアネルカとドログバの超大補強で余裕綽々な面もあるのだろう。もしくは降格争いに属しているチームに対する慰めか?
 現在全16チーム中、上海申花は9位、杭州緑城は12位である。どっちもどっちか…

 そんな杭州緑城に、今日は中田英寿がやってきた!というのが話題になっていた。
 実は中田は中国でもスゴく有名だ。選手としてもモチロンの事、引退後の動きもしっかりとチェックされているのがすごい(中国語版エスクワイアの表紙で半裸になったりもしている)。もちろん中田も中国のファンサービスをと、中国版ミニブログの「微博」にもページをもっており、英語や日本語でコメントを入れたりしている。が、今年は1月1日の「HAPPY NEW YEAR!!」のコメントを最後に音沙汰がない…。それでも10月20日現在、2828201人のファンを抱えている。

 中田は今回の訪問で、リップサービスかどうか分からないが、「杭州緑城のグラウンドは、世界でもトップクラスにいいコートだ」、というコメントを残している。日本のどのチームのものよりも、ひいてはイタリア、イングランド、はたまたバルサのグラウンドにも引けを取らない、と言うコメントに、ちょっと気になって杭州まで行ってみたくなってきた。

 今日は黄龍で貴州のチームと試合があり、中田はそれを見て日曜に日本へ帰る、というスケジュールらしい。黄龍と言えば、日本では九寨溝の名前で有名な、中国を代表するめっちゃきれいな世界遺産のあるところである。今は観光にも最適なシーズンで、中田むしろ観光のついでに来たのか?!と勘ぐってしまうのは自分だけか?

 岡田監督はといえば、杭州のU-17U-19の監督にも就任し、コーチ陣を今回日本から呼び集め、もともとの中国コーチ陣を実質解雇するようなカタチになりそうだ。こんな時期だし記事の内容も、どうしたって「日本人に解雇されて行く先を無くしたかわいそうな中国人」的な書かれ方をされているので、岡ちゃん大丈夫かな、と思ったが、記事へのコメント欄には、割かしチームの日本人化に賛成の意見が多かった。
 この時期ありとあらゆる日本のwebページが荒らされている中で、こんな歓迎ムードなのはそれだけ中国サッカーへの不信感と日本サッカーへの羨望があるのだろう。
 記事を見る限り、中田も非常に好意的に受け入れられているようである。がんばれ岡ちゃん!

 杭州緑城×貴州人和、現在ハーフタイムを迎え1対1。


中田英寿与冈田武史亲切交流


2012年10月18日木曜日

中国の『江南スタイル』



 世界中で狂ったようにヒットしていると騒がれる韓国のPSYによる『江南スタイル』は、中国でも例に漏れずヒットしているようだ。

 上海の最有力芸能情報誌『南都娯楽』の今週号の表紙を飾り、且つしっかりとその熱狂ぶりが巻頭8ページの特集を組まれるにまで至っている。もちろん韓国語は早々と中国語版に置き換えられ、カラオケでも絶賛選曲中らしい。PSYは中国では「鳥叔」と呼ばれ相当に親しまれているようだ。

 この曲のタイトルにもなっている歌詞「オッパ、カムナムスタイル!」の部分は中文版ではなんと、「偶把肛门塞!(人形で肛門を塞げ!)」と翻訳され中国人のドギモを抜いた。

 恥ずかしながらつい最近ようやくこの熱狂を知った私は、同僚に「江南スタイル知ってる??」と聞いてみた。「モチロン!」という彼はなんとケータイにダウンロードまでしていたのだった。

 一方で日本の状況を知らない私としては、竹島の件もあったしこーいうの入ってきてるのかなあ、と懸念してみたが、案の定?たいして盛り上がってないようですよね??そんな日本の「江南スタイル」の状況を分析した記事があったので下記にリンクを貼っってみた。ご参考いただきたい。

 やっぱりメディアの情報工作って恐ろしい。

中央日報:「江南スタイル」日本でヒットしない理由は?=米紙 


中国孤立中


 中国では今のトコロ今回の国政の失敗を声を大きく言う人はあまりいない。

 というのも国への批判は共産党への批判であり、それはあってはならないこととして声を大にさせない国政をとっているからだろう。

 とはいえ、今回の日本への多数の「暴挙」は、どうしようもなく国際社会に向け「中国ってやっぱりそーとーヤバイよね」というダークネス中国のイメージを決定的に印象づけたようにも思える。そういう「無法」の「ヤバイ」集団としての認識は、現在の国際社会において非常に「マズイ」立場に追い込まれてしまうコトに繋がりかねない。現に、「無法」の「ヤバイ」集団としての認識された中東の某国家は、「合法」と「正義」の名目のもと、実に「堂々と」国際社会の面前で「処理」されている事実がある。

 であるならば、それを避けていこうとするならば、これはなんだかんだ国民が「中国ってみんなが思っているよりもずっとまともでステキな国なんですよ」という声を上げ、国は党のあり方が多少なりとも変化していく事を余儀なくされようと、事実上国民の声を聞いてる、「すごく民主的な合法国家ですよ」、という姿勢をアピールしていかざるをえないのかもしれない。それが国策として作られた「ウワベの民主主義」であろうとなかろうとだが、こうも国際化してしまった中国では「ウワベ」は簡単に見破られかねないので、ソコはある程度「腹をくくる」必要があるかもしれないが。

 既に経済成長の行き詰まりが決定的になりかけている感のある中国で、国際社会からの制裁は非常に不利だし、もう少し「いい子」を演じてみてもいいのではなかろうか?と個人的には思うのだが、根がジャイアン的な中華思想ではなかなかそれではメンツが立たないのか?

 外からのダークネスなイメージはどーにもならない事実なのだが、中国国内的にはそうした見られ方は「被害者」と受け止められてしまうのもまた困ったジャイアンなのである。


こんな記事もありました:アメリカ(在住日本人)目線の中国 by MSN

2012年9月25日火曜日

デモが止んだホントの理由


 日本製品の購入を控えよう!
 なんて言う話があるようだが、実際のところ上海で生活しているとそんな事いっさい忘れてしまうくらいまったくもって何も変化を感じられないくらいである。

 一昨日の日曜日にユニクロに行ってきた。上海の中心、南京西路にあるフラッグショップである。

 開店前には入り口付近にパトカーが止まっていたり、警備の人が立っていたりなんだかやっぱりいつもとはちょっと違う重々しい雰囲気をかもしていたが、開店してみればそんな危惧は粉々に吹き飛ばされるくらい、みじんも感じさせない大盛況ぶりをみせていた。

 中国における反日デモは、例の「満州事変」の9月18日をピークに、突如ピタリと止んでしまっている。
 この理由は、反日デモの破壊行為を危惧した政府が押さえ込んだ結果、と報じられているが、実際のところは、それだけではないようだ。そもそも破壊行為自体、もともと政府は見て見ぬ振りをしてきている訳で、その懸念だけではココまで完全にデモを封じ込めるのは難しいはずである。

 最大の理由は、実のところ今回の「反日デモ」が、一部「反政府デモ」へと変わっていった事、にあるようである。

 普段こそはナカナカ表に出てこないので分かりずらいのだが、反政府思想は今やあらゆるところに溢れているようで、こうした何らかの「きっかけ」をかわきりに、突如表面に現れる事があるようだ。このような勢力が大きく盛り上がってしまうと、事態はかつての「天安門事件」のようにトンでもない事になりかねないし、今や完全な国際社会になっている中国ではアノ頃のような暴挙はもはや許されない状況なのだ(もちろん当時だって許されないのだが)。

 従ってデモを起こすというのはある意味政府にとっては非常に危険な行為でもあり、普段はこのような「大勢が集まって何らかの主義、思想を発信する行為」は禁止されているのが現状である。

 そんな訳で大規模デモの周りには必ずと言っていいほど、警察が取り囲んでいる。何か異分子がシナリオに無い行動を起こそうものなら、すぐにモミ消してしまえるようになっているのである。今回、デモが突如押さえ込まれた理由としては、この反政府分子の勢力が、そもそも思っていた以上に大きかったため、という風にも考えられそうだ。

 また、デモが急になくなったもう一つの大きな理由として、そもそも反日デモ自体が、政府が仕組んで作り上げたものだから、というコトが挙げられる。

 今や政府を擁護するようなカタチの思想活動として、「国民が主体になって行うデモのようなもの」は、「起こりえない」といいきれるくらい、一般人の政府への不満は大きくなってきているようである。今回のデモに関しても、集まったのは結局のところ地方から政府がカネで集めた出稼ぎデモ要員が主体となっていたようである。だからこそ政府の意志で「ピタリと」デモを完全に押さえ込む事ができるのである。

 今回地方都市を中心に多発した日本車破壊行為にしても、同じような事が言えそうだ。先日の報道では、実はかなりタチの悪い連中が仕掛けているようで、破壊行為にまぎれて車上荒らしをしていたグループの一部が逮捕された、というのがニュースになっていた。

 しかしながら、これは「中国は正しいカタチで『抗議活動』を行っており、破壊行為を働いているのは『政府とは全く関係のない輩』である」と国際社会へアピールする為のパフォーマンスすぎないようだ。

 日本車破壊行為が地方都市にしか起きていないのは、結局のところ上海や北京、香港などの国際都市でこのような野蛮な行為をしては国際社会への影響が大きすぎる、というのが分かりきっていた事が原因で、わざと破壊行為は地方都市を中心に、と決め込んでいたとしか考えられない。

 報道というのはおもしろいもので、デモのシーンを流して「どこどこのデモの様子」といってしまえば、その「どこどこ」の状況はもう「ヤバイ!」と思えてしまうものなのである。ところが実のところはどれほどの規模なのか、実際現地でその状況を感じてみなければナカナカに分からないのが事実だ。

 だいたいからしてメディアは平和な風景を映しても「ネタ」にはならないので、結局「絵になる」モノばかりが集められ、受け手側はついつい「なんかヤバいんじゃあ!?」と思ってしまうことになるようだ。

 とりあえず、上海は平和ですよ、とココでは私自身が感じた「絵にならない」報告をしておこう。

9月23日日曜日、大盛況のユニクロ上海南京西路店の様子

2012年9月22日土曜日

『将棋盤から飛び出した駒』


 「知識人」というのはナカナカおもしろい表現だとおもう。「知識」ってフツーは誰にでもあるはずなのに、「知識」を取り上げてくくってしまうってコトはそーとーな「知識」に溢れているのか、それともその他大勢がおバカだと言いたくてしょうがないのか。

 中国では「知識人」のことを「知識分子」と呼ぶようだ。文革の頃は「知識分子」が主な標的になったのはよく知られている事実である。

 現代中国を代表する「知識人」として今や絶大な支持を得ている韓寒さんをご存知だろうか?
 文化人としての面が取りざたされるが、彼はF1レーサーとしても有名である。そして驚きなのはなんと1982年生まれである、という事実である!なんとまだ若いのだ!
 昨年のクリスマス前後には中国についての思想を文章にして3日連続で発表したり、都度都度話題をかっさらう「時代の人」なのである。

 そんな彼が、先日の9月17日に、最近の島問題に触れた文章を自身の微博に発表している。
 タイトルは『跳出棋的棋子(将棋盤から飛び出した駒)』というもので、非常に興味深い内容だ。コレまた長いのでココで全文を紹介する事は避けるが、文章の最後の部分だけ取り上げて紹介したい。

8、 
 愛国のコートをまとったからって同胞に危害を加えたり、好き勝手に暴力を発散していいなんて思っちゃいけない。たとえ他の人がだまって見過ごそうと、そんな事を続けていたって自分自身にいい事なんてありゃしない。

 主人は未だに酒瓶をふるまっているのに、あなたはとっくに酔っぱらってしまった。主人がようやく自身のコップに酒を注いだ頃には、あなたはもう泥酔で取り乱してしまっており、それを主人は快く思わない。

 主人はあなたに「ほろ酔い」であってほしいのだ。永遠のほろ酔い。「ほろ酔い」は催眠にかけやすいが、暴れ回られては危険を招く。

 将棋盤から飛び出した駒は、たとえ国旗を羽織ろうと、結局のところただの捨て駒にすぎない。



2012年9月20日木曜日

『文革まであと一時間』


 デモの報道は世界各地で行われているようで、やっぱりそれに付随するように世界各地で反日デモが現地の中国人によって行われたようである。

 一方で私の周囲の中国人は、今回の出来事に関してかなり冷静な態度を保っている。日本人の友人を持ている私の友人はさすがに今回のデモに参加したりする人間はいなかったが、そんな彼らを差し引いても、周囲の中国人は非常に冷静に見ている、というのが私の印象である。

 先日のブログに紹介したレストランのウェーターしかり、私の住んでいるアパートのまわりの人たちも、いつも通り会えばニコリと「ニーハオ」を言ってくれ、その度に心がホッとする。

 昨晩中国人の友人がミニブログでシェアしていた記事が興味深いのでココで紹介したい。
 タイトルは『第二次文革まであと一時間』というもの。(内容は長いのでざっくり要約、原文は文末に。)

 「あの」文化大革命ーたくさんの民間人、知識人が殺され、皆が貧困に苦しんだ暗黒の革命ーが過ぎ去って以来、何が変わったか?
 既にあの「文革」以来30年が過ぎ去っているのに、相変わらず言論は抑圧され、紅歌(共産党讃歌)が歌われ、共産党スローガンが叫ばれ、数々の不条理な破壊行為が黙認されている。
 実際のところ我々の心は、あの「文革」以来、実はまだほんの「1時間」も経っていないのかもしれない。

 現在、我々は尖閣諸島をはじめ数々の対外問題に直面している。それでも、今我々が抱えている「文革」の病に比べれば、私には取るに足らない問題のように感じられてならない。

 今後2、30年のうちに、はたして文革を根底から消し去る事ができるだろうか?
 私は決して楽観しない。
 なぜならホンの「1時間」の間に、一切合切が変わることができるからだ。
 あらゆることが起こりうる。

 今、私たちと「文革」との距離はたった「1時間」だ。
 だけれども、明日はどうなるか、誰が分かるだろう。

 私には分からない。
 私には全く分からない!


 この内容、今日もう一度確認しようと彼のシェアしたページを覗いてみたところ、案の定すっかり消し去られていた。(この内容はそれを見越して保存しておいたものである)

 「文革まであと1時間」という興味深い内容だが、私は私自身が身近に感じる中国のみなさんの暖かさの方を信じていたい。

 

2012年9月18日火曜日

9.18(満州事変)@上海


 9.18事変、日本で言うところの「満州事変」があった今日は、上海でも早くから大規模デモの計画がされており、実際予定通り遂行されたようである。

 上海の日系企業は、多くが今日は休日自宅待機となっており、私の勤める会社も例に漏れず自宅待機となっている。そんなワケで私的にはチャンスとばかり、今日はクレジットカードの審査と、ジャズフェスのチケットが来るように手配しておいたのであった。

 反日一大デモの計画のその日に、日本人の自宅まで営業しにこなければならない中国人もかわいそうだが、こちらだって見ず知らずの中国人をこんなに世間が「荒れている」と言われる時期に家に招き入れるのは気が引けもする。実のところ内心ちょっとそわそわしていたのだが、どちらも反日のデモが行われているとはまったく感じさせない非常に普通の対応でやってきて、去っていった。 

 ただ、クレジットカードの方は申請したはずのカードの「申請書が切れてしまった」という訳の分からん理由で、申請したのとは全く別のしかもプラチナカードの申請書を持ってきたので、丁寧にお断りし帰ってもらうこととなった。チケットの方も4枚頼んでおいたはずがたった2枚しか来なかったので、「やり直し」をお願いして帰ってもらうことに。

 こんな風に、段取りの悪さも完全にいつもと変わらず、平穏な上海の一日を今のトコロ過ごせている。

 先ほど牛乳を買いに近くのスーパーまで行ってみた。こちらはわざわざ着ていたユニクロのTシャツを脱いで無地のTシャツに着替えてから行ったのに、町中フツーに日本車は走っているは、ヤマザキパンの紙袋を持ったおじさんは平気で歩いているは、普段と全く変わらない感じであった。

 上海でも場所によってはかなりの人数を集め、反日集会をやっていたらしいが、なんだかんだそれも結局一部の人たちの話で、大部分の上海人は今のトコロは冷静に傍観しているようだ。

 ちなみに「9.18事件」をグーグル日本で検索してみると満州事件ではなく全く別の「アイドルマスター2」とかいうゲームの件が出てきてしまうトコロに、両国の歴史問題の捉え方にも大きく差が出ているコトを強く感じさせられるのは私だけか?

 日本と中国、アメリカも加わってどのように収拾をつけるのか見物ではあるが、影響ををモロに受けるこっちに住んでる日本人の一人として、取り急ぎ、なんとかしてもらいたいものである。

中国最有力検索サイト「百度」の本日のトップ画面は、尖閣諸島に中国の国旗を立てたデザイン

2012年9月17日月曜日

車は日本車だけど心は中国

 ネット上の写真から〜車に貼られた標語より。
 左側:「車は日本車だけど心は中国」
 右側:「尖閣諸島は中国だけのもの 蒼井そらだけが世界のもの」

 日本車に乗ってる言い訳?
 車にこのような反日標語を掲げるのが流行っている、というのがニュースになっていた。私の周りの上海では今のトコロまだ見かけない。このような張り紙を掲げてしまうと「私はおバカですよ」とふれて回っているようなもので、ソコのところ良くわかっている上海人はそーいうことはしないのだろう。

 広州など南の方では反日の大規模デモが今回早くからあり、日本車がひっくり返されたりしていたようだ。上の写真はそんな輩から愛車を守る手段かもしれない。(日本車をひっくり返すデモに参加したものの、帰ってきたら自分の日本車がひっくり返されていて号泣、という記事を見た事がある…)

写真リンク先:


尖閣諸島は誰のもの?

 「尖閣諸島は誰のもの?」
 と聞かれても、実際のところ一般市民の私たちにはナカナカ簡単に答えを出す事はできないのがホンネ。

 日本も中国も当然のように「自国のもん」だと言い張るだけでは当たり前だが解決には繋がらない。だからといって面と向かって話し合って「誰のもの」かが解決するか、といわれれば、するかどうか、よーわからんが、とりあえずいがみ合っているよりは、キチンと話し合いを始めるのが「正しいオトナ」のやり方ではなかろうか。

 それをせずにいるのは、要は様々な理由があるってコトに他ならない。つまり両国とも「自国のもん」だと言い張るものの、「自国のもん」だと本当に国際社会に向けて胸を張って言い切れる材料が実のところ不足している、という話になってくる。

 この地域の紛争の厄介さは、日本と中国2カ国間だけの問題ではなく、台湾とアメリカというその他2地域が絡んできている、というトコロでもあるらしい。

 とはいってもオトナなんだから、全てさらけて解決する、もしくはお互い解決しない方向で、と合意してグレーのままにしておく、とかいろいろ方法はあるではなかろうか?結局のトコロ、日本も中国もこの問題を迷走する政治の「駒の一つ」として動かしているのが問題で、実は我々一般人が必要にぎゃーぎゃー騒いでもどーにもならないし、どこかで誰かが喜ぶだけであろう。

 そーやって大事な「国益」を守らないといけないっつーことで、両国民がいがみ合いをはじめると、その「国益」が原因で中国在住の今や10万人とも言われる「国民」が大迷惑だ、というのも多少なりとも憂慮してほしいわけである。

 もう両国とも持ちつ持たれつなのは、今更言うまでもない事実。もう少しオトナになっていわゆるWin-Winな関係をつくっていこうとしてもいいのでは?
 (実は政治的には今の関係式がWin-Winだったりして??)

 下記リンクは中国側のだいたいの意見をまとめたサイトである。中国語なので何言ってるか分からんかもだが、まあ中国側の主張を知る機会としてピックアップ。
http://news.baidu.com/z/dydzd/zhuanti.html


ホントの上海の反日感情は?

 中国が「タイヘンなコト」になっているらしい。
 というのを何人かの日本の友人から聞いた。

  上海に住んでいる限り、さほどその「タイヘンなコト」はよくわからない。もちろんここでいう「タイヘンなコト」は、今回の「尖閣諸島」をめぐる両国の対立と、それに伴う日本へのバッシングについてである。

  私の住んでいるここ上海の静安区ではまだ今のところそこまでの激しさは感じられない。この週末にはようやく始めて上海で半日デモが政府の指導の下敢行され、また今度の火曜日にはより大規模なデモが行われるようである。ニュースではかなり「小日本」についてあーだこーだ騒がれているようだが、普通にきちんと教育を受けている沿岸部大都市籍を持っている人たちは割と冷静なようだ。  

 今日は嫁と近くのイタリアンに行って昼ゴハンを食べたのだが、そこのウェイターのおしゃべり好きな上海人の男性は、私たちのテーブルに来るたびに今回の反日デモの件をいろいろ好き勝手しゃべっていった。彼曰く、今回の「游行(デモの事をこのように言う)は、政府が集めた地方の人たちで、上海人はそんなこと絶対にしない。もうすぐ国の代表が変わるので、その前後で起こりうる政治への不満の矛先を日本へ向けようとしているにすぎない。」というコトであった。

  おもしろいのは上海人は必ずと言っていいほど「上海人はそんな事しない」と、「上海人」という部分を強調しするトコロである。同じ事は「北京」でも当てはまり、やっぱり北京でも何かと犯罪やら何やらがあるとそれは全て「外地人」がやっていることで「北京人」はそんな事しない、ときっぱり言い張る。真実のほどは定かではないが、確かに今は生粋の「上海人」「北京人」よりも「外地人」の人口の方が圧倒的に多くなり、特にそういった出稼ぎでくる「外地人」は教育も行き届いていない事もあり、マナーも悪く、中には犯罪を起こす輩がどうしてもいるのだろう。

  今回と同じような事が、ちょうど7年前にも起こっているという。日本大使館の周りにデモが終結し、ガラスを割ったりした、というのだ。当時ウェイターの彼は学生だったそうだが、学校の先生は「間違ってもそういうものに参加したりしないように」と釘を刺していたそうだ。  そんな訳で中国にいるとどうしても対外的な政府のパフォーマンスと、本当の現地人の声との2種類を聞き分ける必要が生じてくる。

  その反面日本は「報道こそ全て」といわんばかり、国民の「民意」は全て報道と共に「右へ習え」な状態であるようで、むしろ心配になってくるのは私だけか? 下記は両国の国民感情を表したグラフである。 これまた結局どこまでが参考になるのか分からないが、一応タイムリーなので載せておこう。
  http://news.sina.com.cn/c/t/20120914/181341.shtml